令和5年7月1日の建設業法施行規則の改正。ポイントは、専任技術者の要件緩和。許可が取れるかも?

その他

建設業法施行規則(昭和24年建設省令第14号)の一部を改正する政令(令和5年国土交通省令第43号)が公布され、令和5年7月1日より建設業許可における専任技術者の要件緩和などの改正が行われました。

内容が少し複雑ですので、端的に解説していきたいと思います。

令和5年7月改定の概要

今回の改定では建設業許可の要件の1つである「専任技術者」について、要件の範囲が広くなったということです。

これまで、該当しなかった方が「専任技術者」の要件を満たすことにますので、建設業許可を取れる可能性がでてきたといえます。

ちなみに、建設業許可を取得するには、「専任技術者」の他に、いくつか別の要件も満たさなければなりません。そちらについては、以下の記事を確認下さい。

専任技術者になれるかも?

今回の改正内容は、簡単に説明すれば、施工管理技士の1次試験を合格している方は、指定学科「大学」「高校等」を卒業している方と同等とみなします。(指定学科・電気通信工事業については、除く)

だから、必要な実務経験を3~5年にします。という改正です。

上記の内容を具体的に説明したいと思います。

施工管理技士補(1次試験合格者)

これまでの専任技術者の要件では、施工管理技士の合格者(2次試験合格者)でしか、要件を満たせませんでした。これが、1次試験合格者(いわゆる技士補)でも合格してから実務経験が3~5年あれば、指定された業種の「専任技術者」を満たすことができるようになります。(ただし、建設機械施工技士補、電気通信工事施工管理技士補については、今回の改正では、対象から除かれました。)

年々、2次試験の難易度が上昇していることを考えれば、非常にうれしい改正といえます。

一級・二級土木施工管理技士補(1次合格者)
一級・二級建築施工管理技士補(1次合格者)
一級・二級電気工事施工管理技士補(1次合格者)
一級・二級管工事施工管理技士補(1次合格者)
一級・二級造園施工管理技士補(1次合格者)
※建設機械施工技士補・電気通信工事施工管理技士補は対象外です。

2次試験が受からず、実務経験10年を証明できるまで待とうとしていた方については、合格後実務経験3~5年に短縮できる訳ですから、非常にうれしい改正といえます。

※ちなみに、技士補の制度が令和3年4月1日から開始されましたので、令和6年8月頃から技士補で「専任技術者」となれる方がではじめるということになります。

施工管理技士(2次試験合格者)

今回の改正は、すでに施工管理技士の合格者(2次試験合格者)についても、恩恵を受けられます。

施工管理技士を取得すれば、「専任技術者」として1つ又は複数業種について許可の要件を満たすことが可能です。しかし、その他の業種を追加取得したいと考えるならば、資格を新たに取得するか、実務経験10年を積んで取得するしかありませんでした。

この点が改正されます。

これまでの建設業許可において、お持ちの施工管理技士で取得できる業種に加えて、指定された業種を資格の合格後実務経験3~5年で追加取得することができるようになったのです。(ただし、建設機械施工技士、電気通信工事施工管理技士については、今回の改正では、該当しません。)

一級・二級土木施工管理技士
一級・二級建築施工管理技士
一級・二級電気工事施工管理技士
一級・二級管工事施工管理技士
一級・二級造園施工管理技士
※建設機械施工技士補・電気通信工事施工管理技士補は対象外です。

業種を追加したいと考えていた方にとっては、朗報です。

現場の配置技術者

 専任技術者の要件が緩和されたことで、同時に配置技術者(主任技術者・監理技術者)制度も緩和されました。これにより、配置技術者として配置できる人材が増えるわけですから、適法な人材配置という点でも、恩恵をうけることになります。

改正の詳細

ここでは、改正内容を具体的に理解するうえで、ポイントとなる事項をご案内します。

指定建設業と電気通信工事業は除かれる

今回の改正で、1次試験合格者(技士も含めて)は指定学科大卒・高卒とみなされると説明しましたが、これは、完全な説明ではありません。

指定学科大卒・高卒の方とは、異なる点があるのです。

それは、1次試験合格者(技士も含めて)取得できる業種に指定建設業「建築一式・土木一式・電気・管工・鋼構造物・舗装・造園」及び「電気通信」工事が含まれないということです。

対応する指定学科

上記を前提として、施工管理技士の種目と同等とみなされる「指定学科」の対応について確認します。

技術検定種目 同等とみなす指定学科
土木施工管理技士 土木工学
建築施工管理技士 建築学
電気工事施工管理技士 電気工学
管工事施工管理技士 機械工学
造園施工管理技士 土木工学

例えば、現在「2級管工事施工管理技士」を所持している方が、「管工事」以外にも、実務経験5年で「機械器具設置工事」(指定学科の対象業種)を取得できるようになるということです。

まとめ

資格の重要性

この度の改正では、技士を含めた1次試験合格者に対する実務経験期間の短縮がおこなわれました。

これにより、建設業許可のハードルは若干ですが下げられました。

何より、建設業における資格の重要性を感じる改正といえます。積極的な資格の取得をお勧めします。

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建設業許可の専門家
リンクス行政書士事務所

牧野高志

建設業許可を専門とする行政書士。15年以上の実務で得た建設業に関する知識、経験を武器に、難解な問題の対処にあたる。業務においては、何よりお客様の話を聞くことを重視し、最善の対応を常に心がけている。二児の父

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建設業許可を専門とする行政書士。15年以上の実務で得た建設業に関する知識、経験を武器に、難解な問題の対処にあたる。業務においてはヒアリングを重視する。二児の父

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